死にたくなるよと夜泣くタニシ

大声で呟くひとりごと

セーラー服を脱がさないで

 

恵比寿ガーデンプレイス 13時」

10年以上の時を経て、またこの台詞を聞く日がくるなんて思ってもみなかった。

10年なんて長いようであっという間で。

まさか道明寺とつくしちゃんが必死でティアラを探していたあの日から10年も経っているなんて、信じられない。信じたくない。

パート1の放送は13年前の2005年。リアルにゾっとする月日が流れている。

それでも、花沢類に心をときめかせていた少女は、もういない。

F4が永徳学園を去って、C5が登場したのと同じで、私も気がつけば「大人」と言われる歳になっていた。

そしてここでお決まりの台詞。

「〇〇歳ってもっと大人だと思ってた」

そうなのよ!!!

いつまで経っても中身と年齢が一致しないの!!!

小学生の頃は中学生が大人に見えて、でもいざ中学生になってみると中身は全然変わってなくて。

そして今度は高校生がものすごく大人に見えて…でもなってみるとそうでもなくて。

そんな追いかけっこをずっと繰り返している。

中身はほとんど変わっていないのに、年齢ばっかりどんどん先を走っていっちゃうんですよね。困ったもんよ。

 

どうしてあの頃は女子高生があんなにも大人びて見えたんだろうな~って考えてみると、やっぱり制服って大きいかなって。

制服を着て、「女子高生」のお面を被って街に出れば誰もがみんな「女子高生」だと認識してくれるじゃないですか。

中身は小学生でも、空っぽでも、透明人間でも、制服さえ着ていれば「女子高生」だと信じて疑わない。

そう思うと、17歳にとって制服って最強の防護服でもあり、戦闘服で。

みんな毎日セーラー服着て頑張ってたんだよね~。

中身はまだまだ子どもで、大人になんてなりきれなくて。

泣きたい夜も、死にたい夜もあったけど、それでも朝になれば毎日頑張ってセーラー服着てさ。

高校生の頃は「私の高校生活全然青春してないな」って思ってたけど、

今振り返ってみると、毎日が青春だったのかな、と。

朝寝坊して慌てて制服に着替えて、前髪だけアイロンかけてすっぴんで家飛び出して。

全速力で自転車こぐから前髪なんてすぐボサボサになるのにね。

それで校門の前だけスカート伸ばして生徒指導の先生の前を通り過ぎて、

教室に入る前にはきっちり2回スカート折ってさ。

授業聞いて、寝て、購買行って、部活して。

眠気に抗えなくて解読不可能な数学のノートも、

好きな人に会う時だけ塗ってた色つきリップも、

競争率ナンバーワンなくせにそこまで美味しくない焼きそばパンも。

今思うと、全部が青春だったんですよね。毎日制服着てさ。

 

私はとっくのとんまに制服を脱いでいる歳だけど、だからこそ高校の卒業式は怖かった。

もう私は制服を着れなくなるのかと思うと、急に自分が薄っぺらくなったような気がしたし

今までは制服を着ているだけで世間は私の存在を「女子高生」として見てくれていたけど、それももう終わってしまうんだって。

セーラー服を脱がさないで、ですよ。3年間ほとんど毎日着てたんだもん。

 

高校卒業しちゃったら、もうなかなか制服なんて着ないけど

本当は今でも私の着れる制服があればいいのになって思ってます。コスプレ趣味じゃないよ?

20歳なら20歳の制服、30歳なら30歳の制服。

その制服着ているだけで、中身はまだ17歳でも、世間は「20歳」って認識してくれれば楽なのに。

所属先があるじゃないですか、制服って。

女子高生なら、世間のグループの「女子高生」って枠に所属できる。

それってちょっと安心感あるよね。

中身は薄っぺらかったとしても、一応自分の所属先は存在してるんです。

その点、今の私は「群衆」の中の一人でしかないから

自分の存在が希薄に感じられて、なんだかおセンチになったり。

電車の中で女子高生を見るたびにちょっとうらやましく思ったり。

まあこんなんだからいつまで経っても精神年齢が追い付かないんでしょうけどね。

周りからは「見た目に反して大人っぽいよね」って言われるけれど、それは外用の私であって、家にいる私なんてただの小4男子だよ!!!

ちゃんと中身と歳が一致した人になりたいものです。

でも一生「〇〇歳ってもっと大人だと思ってた」って言ってそうだなぁ。

案外みんなそんなもんかもしれないね。

外では頑張ってるだけなのかもね。

追いかけっこはまだまだ続きそうです。

 

 

 

おニャン子だったらゆうゆ推しです。